武道と愛の関係

日報

私がシステマ以前にやっていた武道では

武道とは愛なり。

ということを言っていました。

その頃はまだ若かったので,「まあ,建前はそうだろうけどね。」と思っていました。

稽古の始めにそういったことを唱えてはいたけれど,それはそれという感じで。

武道と愛の関係について考えたり,論じたりすることはありませんでした。

理想として愛を唱えながら,相手に痛いことをする,みたいな。

しかし,システマをやっているとその考えがどんどん変わっていきました。

今日のミカエル&ダニールによるzoomセミナーでもその話題がありました。

敵とは何か

敵とはこちらを傷つけようとしてくる人。

自分がもっているネガティブな感情をこちらに押し付けてくる人です。

それをまともに受け止めてしまうと,こちらもネガティブな感情が発生します。

それをさらに他人に押し付けようとすると,ネガティブの連鎖が起こります。

そうなると誰も幸せになることはできません。

ネガティブな感情に対してネガティブな感情をぶつけてはいけないのです。

感情に振り回されない

感情は物凄いエネルギーをもっています。

感動や熱狂も感情のエネルギーです。

一方で怒りや悲しみも感情のエネルギーです。

よく「やる気が起きない」と言います。

気持ちのエネルギーがないと行動ができなくなるということです。

最悪の場合,生命維持に必要な事柄も出来なくなってしまいます。

このように感情のエネルギーに振り回されると,人は疲れ切ってしまいます。

ましてやそれがネガティブな感情のエネルギーとなれば,なおさらです。

では,ネガティブな感情に振り回されないためにはどうしたらよいのでしょう。

ネガティブからポジティブへ

ミカエルはzoomセミナーで「観察する」ということを言いました。

相手のネガティブな感情を受け止めるのではなく,なぜネガティブなのか考える。

感情ではなく,意志の力で相手を観察する。

意志の力でポジティブを見つけるというのはヴァシリエフ家の家訓にも通じます。

そして,相手のネガティブさをポジティブに変えてしまうのです。

相手と戦う武道で癒し?と思われるかもしれません。

しかし,システマは相手のネガティブさを癒してしまうのです。

あの強烈なストライクも一種のマッサージのようなもの。

いいストライクは心身を傷つけず,相手のネガティブさを解消してしまいます。

ここがハウ・トゥ・コンバットに収まらない,システマの強さだと思うのです。

とはいえ,なかなかそこまでの境地には至れていません。

つい,ネガティブさやエゴを出してしまいます。

相手を癒してしまうほどの強さ。

普段から実践していきたいものです。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました